ALL DAY!!

本当と嘘のあいだで、どこからか聞こえた音を書き留める。

本間祭2015~これがホンマに本間の音楽祭 ~

2015.11.27
音楽プロデューサー本間昭光 生誕50周年記念
本間祭2015~これがホンマに本間の音楽祭 ~

秋晴れのNHKホールで、私の中の「音楽」を構築した本間さんの、本間さんによる祭。
春の木漏れ日の様な、夏の水辺の様な、秋の朱色の様な、冬の絨毯の様な。
暖かい特別な時間。


01. HTBスペシャルドラマ「ミエルヒ」のテーマ
オープニングから、幕が開いてのミエルヒに、あぁこういうはじまり。本間さんが好きな人たちと音を作ったミエルヒ。
それをここで信頼できる人たちと演奏して、それをここで聴けている。なんて幸せなんだろう。
スクリーンには北海道の広い優しげな、でもどこか寂しさをも持つ風景。
つい、康兵ちゃんの顔を見る。嬉しそう。
どうでしょう班からのメッセージがガチどうでしょうで、これはファンにはたまらんwww

02. TEAM NACS 舞台「下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。」のテーマ
安田顕が一言も喋らなかったNACSさんからのVTR。大泉さんがいかに本間さんは素晴らしいかを語って下荒井へw
正直舞台としては好きではなくて、音楽まで気にしていなかったんだけれど。(そのものに拒否反応起こすとまるっきり聞かなくなるやつ)
そっかこれも本間さんなんだよなあと思うと、そこだけを意識して観れる様なきがする。
ホーンの印象的なフレーズをとにかく推していた。こだわり。

03. ミュージカル「花より男子」のテーマ / 「花より男子」キャスト
華奢な控えめな女の子が、大御所や数々の名の知れたミュージシャン達の真ん中で伸びやかに歌い上げたのにはとにかくびっくりした。
その後のキャスト陣による一瞬のミュージカル。
一気に高まる会場の空気感と、まだ出来上がっていない段階の「ミュージカル男子」
ここまでの流れが、ドラマ→舞台→ミュージカルと多岐に渡る活動の幅にやっぱこの人凄い人なんだよな!
っていう感動と、ねえ見て見て多分この人もっと色々やるよ!っていう自慢。

04. ANSWER / 広沢タダシ
05. EACH OTHER / 広沢タダシ
槇原敬之から2曲。アンサーソングとなる曲を含めて。こういう形で2曲やる事は槇原さん自身のLIVEでもないのでは無かろうか。
同郷の広沢さんを迎えてだったんだけれど、凄く伸びのあるニュートラルな声をお持ちで、カバーに当たってすごく良い人選だなぁと思う。

06. 幸せになりたい / 武藤彩未
広瀬香美メッセージ。長く一緒にやっているからこその、エピソードw
広瀬さんの声は、広瀬さんしか出せない。という理由からの幸せになりたいだったんだけれど、すごく久々に聞いて良い曲だよね。
時代を経ても、変わらない美しさ。

07. 泣いちゃいそう冬 / 佐々木彩夏高城れに(ともにももいろクローバーZ)、武部聡志
「おいー!なんで呼ばないんだよー!」からのももクロちゃん登場にもうね!ミーハー魂くすぐられて!
本当にサプライズだった様で、本間さん自身が困ってたのが印象的ですw
泣いちゃいそう冬自体は、本当に広瀬香美節!という曲で難しいんだけれど、それを2人で頑張って歌い切るももクロちゃん頑張ったZ!

08. 絶望グッドバイ / 武部聡志藤井隆
藤井さんは今回の祭には欠かせなかった人だな、と思う。
ミュージシャンの皆さんは本間さんを前に話せなくなってしまうというか、一歩出れないところが有ったんだけれど。
藤井さんは「しゃべる」事をお仕事にしているから所々で率先して話初めてくれて。
本間「藤井隆さんの声は重ねると芳醇で」
藤井「僕明日から自分のことワインって言いますね」
このやりとりだけでも「どう、返すか」を解ってくれていたな。
そして、久々に本気の藤井隆!超たのしい!

09. ナンダカンダ / 藤井隆新藤晴一ポルノグラフィティ)、水野良樹いきものがかり
新藤、水野登場。
藤井隆さんが出るならナンダカンダやりたい!」って言ったけど本間さん関わってないじゃん!事件w
それでも快く了承してくれる水野くん、本間さん、藤井さんw
会場もスタンディングで応えて、踊る踊る。
ツアー中楽屋で練習していたナンダカンダのフレーズはスカパー!でもご確認いただけますが、新藤本当楽しみだったんだなーって。
水野くんもウキウキしてて、暖かい家族みたいな一コマ。

10. NHKアニメ「境界のRINNE」バトルテーマ / 新藤晴一ポルノグラフィティ)、水野良樹いきものがかり)、武藤彩未
関わっているようで、意外と初共演だった新藤と水野のギター対決。
動きの多い水野くんの弾き方に比べて、新藤ってこんなにじっと鳴かせる様に弾くんだ。と新しい発見もあった。
見返して比べてみると新藤はロックで水野君はJPOPだった。

11. ありがとう / いきものがかり、島田昌典
本間さんがありがとうを弾くときはいつもにこにこして弾くから。暖かい。
そして今回のこの時間は秋と冬のあいだのこの季節に在る太陽のあたたかさのようなふわりとした空気で包まれていた。
曲が出た当時って、朝ドラ!って感じがしていてあまり好きではなかったんだけれど。
今こうやって聞くと、本間さんらしいアレンジがキラキラとしているし、水野ソロが柔らかい曲を引き立てる様に効いていて。
思わず聞いていたくなる曲
(ここでね!康兵ちゃんがありがとうを口ずさみながら弾いていて!嬉しくてたまらんかったのよ!)

12. YELL / 松任谷正隆いきものがかり
本間祭で、一番残ったのはYELLだと言える。
松任谷さんの登場は大きく、とても重い時間だった。現れた瞬間、ホール全体が緊張感に包まれスッとした、空気になった。
例えるなら冬の晴れた日の鼻の奥をつくあの冷たさ。冷たいけれどどこか恋しい、あの緊張した冬の空気。
座っているここまで届くステージ上の緊張感。もう2度と感じる事はない。
松任谷さんが奏でる音色が。もう他の人そう本間さんとは本当に別の音で。
音楽というものを、本間さんに教わっている人生の中で凄く貴重な体感をした時間。
松任谷さんの音はとても切なく細く美しい女性の鳴き声のようで。
そして、その空気感の中で聖恵が真っ直ぐと地に足をつけ、けして緊張を見せることなく、堂々と歌い上げる。
何にも変えられない瞬間のYELLだった。
身体中に何にも変えられない、刺激が通うのがわかる。

13. シスター / ポルノグラフィティ
ポルノグラフィティの登場。ポルノになった瞬間お祭りバンドも含め皆、なぜか肩の荷が降りたような顔になったのがとても本間祭らしくて。
それはきっとこの1曲まえのYELLの緊張感もあるだろうけれど、それだけではなくて。
本間昭光ポルノグラフィティの作り上げてきた人と人の関係性だと思う。
そして、また歩み始めたシスター。
雨の中の、真ん中の、夜を思い出す。

14. カルマの坂 / ポルノグラフィティ
この選曲は、驚いたし嬉しかったしもう言い表せないんだけれど。
後から考えたらこのカルマの坂を構築するこのピアノは本間さん以外では想像できない。
個人的にも思いれの深いコード進行で。高校の時よく自宅で練習していた。
必死で覚えたコードを、動きの鈍い指先で弾けた時の感動を思い出すように繰り返し。練習した。
それをこの輝かしいステージで、オリジナル強く。嬉しかった。
ピアノ全体を鳴らして物語の様なカルマの坂を最大限に表現できる。それが本間さん。
岡野は、08ロマポルで20代の自分は歌えていなかったカルマを、30代では表現できるのか。と問うていたけれど、40代の今。彼がどう感じたのか凄く気になっている。

15. ハネウマライダー / ポルノグラフィティ亀田誠治
亀田さんが出てきての厚みのあるそりゃあもう豪華なハネウマ!!根岸さんがベースを置いてシェイカー振るって…ちょっと豪華すぎますwww
むしろ音として楽しみたくてわーって盛り上がってのハネウマじゃないのもこのお祭りならではだった。
そして。
他の誰かと…例えば「本間昭光と」触れ合った瞬間に歯車が噛み合って時間を刻む。
このたった一つのフレーズの重みよ。

16. 夕涼み / 松任谷正隆武部聡志藤井隆広沢タダシ
サビのキー展開がしびれる。と、このユーミンのアルバムを何回も繰り返して聞いた。と。
ユーミンの曲は独特で、これを作ってきた松任谷さんの素晴らしさを改めて、本編最後で嚙みしめる。

17. リフレインが叫んでる / 岡野昭仁ポルノグラフィティ)、吉岡聖恵いきものがかり)、藤井隆武藤彩未広沢タダシ
ラストにこれを持ってくるあたり、本当に憎いぜちっくしょー!本間昭光
「どうして、どうして僕たちは出逢ってしまったのだろう」
本間さんに出逢って、こうやって音楽を教えてもらって。感じ取る事ができて。
きっと生きる上でこれ以上にない喜びだから、これからもしっかりと受け止めていきたい。
ーー岡野と聖恵の声がここまで相性がいいと思わなかった。
2人とも伸びのある強い声だから、重なると「強さ」を感じられる。


EN1.最後のステージ / ポルノグラフィティ
アンコールは全部放送できないオリジナル曲をぶちかましてきたよ!これは!!
最後のステージは黄金の組み合わせak×新藤、たまらん。
曲調はTHEポルノ。本間さんが作り出すポルノ。切なかっこいいやつ
歌詞は本間さんも納得の素晴らしい歌詞を書いてくれてと言っていて。
「アンコールまで歌わせて」というステージ上の燃える魂を描いていて。
何度も「命」という単語を繰り返すフレーズが印象的だった。
このステージだけではなく、ツアー中にこれを書いていたのだとしたら、どれほど思いが込められているのだろうかと。

EN2.Xmas song for 本間祭にお越しの皆さん / ポルノグラフィティ吉岡聖恵いきものがかり
これも新藤が歌詞を書いて。お互いに向き合って歌う場面では岡野は恥ずかしがるというw
前述したけれど、岡野と聖恵の声の相性といったらこれはもう太くて強くて輝いた声で。
そのキラキラが歌い手として重要で、歌い手を思って書かれた歌詞あってこそでもあって。
それに乗ってくる本間さんの温かなピアノの音!

EN3.Song
最後はみんなで歌える曲を、水野歌詞。
ファミリー感の出る歌詞は水野くんならではというかいきものがかりのもつ強みというか。
ステージ上のみんながこの1度きりのステージが名残惜しくて仕方ないという表情で、演奏して。
正直ここで4時間たって帰らなきゃいけないのに、帰りたくない。
もっと一緒に音楽を楽しんでいたい、という気にさせてくる。
フィナーレにふさわしい暖かな家族の曲。また歌える日が来たらいいな。




ーーーーいやもう、本間祭にきて良かったな、と思う事がたくさんありすぎて。
私という人が、この人のつくる音楽で溢れている事の大切さや喜びを感じられて。
人と人のつながりも大きく響いてくる。
温かな、そう温かな時間でした。